一般にはアミノ基とカルボキシ基が同一炭素に結合したα‐アミノ酸を指す。アミノ酸はたんぱく質の加水分解で得られ、一般に水に溶けやすく、200~300℃で分解する無色の結晶である。現在、約20種類ほど知られており、シスチン(毛髪や角などの成分)、グリシン、トレオニン(卵や牛乳などの成分)、グルタミン酸(植物性たんぱく質の成分)などがある。最近、21番目のアミノ酸とそれを含むたんぱく質を合成する大腸菌がつくられたとの報告がある。アミノ酸には独特の味をもつものが多く、例えばグルタミン酸モノナトリウムは化学調味料として広く用いられる。二つのアミノ酸から水がとれてペプチド結合で結ばれた化合物をジペプチド(dipeptide)という。たんぱく質は多数のアミノ酸からなるポリペプチド(polypeptide)である。