過去の犯罪のデータベースを基に「こういう犯罪は、こういう人間が犯人である場合が多い」と前提して捜査を進める犯罪プロファイリングは、トマス・ハリスのミステリー小説「羊たちの沈黙」で脚光をあびた。化合物プロファイリングは同じ考え方に基づいて、ある化合物が他の物質とどのような相互作用をするかを系統的に調べ、データベース化し、新薬開発に役立てる化合物特徴分析手法である。まず興味の対象である化合物が体内で出合う物質、すなわち標的分子(target molecule)との物理的相互作用と化学遺伝学的相互作用を調べ、次いでそれらの相互作用のメカニズムを解明し、薬物として用いる場合の副作用、有効性、安全性などの予測に役立てる。これらの作業を助ける種々の装置やプログラムなども開発されている(→「コンビナトリアルケミストリー」)。