液体のコロイド粒子が液体の分散媒に分散したかたちのコロイド(微粒子が分散媒に分散した状態)。水と油は混ざり合わないが、界面活性剤などの乳化剤を加えることで乳化(emulsification)し、エマルションができる。親水性の乳化剤を用いると、乳化剤が油の粒子を取り囲んで水に分散させた形のエマルションO/W型(oil in water)ができ、親油性乳化剤では逆にW/O型(water in oil)のエマルションができる。なお、牛乳はO/W型、バターはW/O型である。
ゼラチンを温水に溶かしてできたコロイド溶液は流動性があり、ゾル状態だが、これを冷却すると固まって、ゲル状態になる。近年、機能性ガラスやセラッミクスを低温で合成する方法としてゾル-ゲル法 (sol-gel method ; sol-gel process)が盛んに用いられている。ゾル-ゲル法は、(1)金属アルコキシドなど金属の有機物や無機物を、溶液中の加水分解反応などを用いて酸化物や水酸化物の微粒子化してゾル状態にしたうえ、(2)さらに反応を進行させて流動性のないゲルにした後、(3)加熱によりガラスなどの非晶質材料や多結晶材料を作るものである。