生物体内を刺激による興奮が伝わる場合、一つのニューロンや筋肉などの同一細胞に伝わっていくことを伝導という。興奮していないとき、細胞の内側は外側に対して電位が低くなっている。この電位を静止電位という。細胞が刺激されると、刺激された部分で一瞬、細胞の内側が外側より電位が高くなる。この電位変化を活動電位といい、活動電位が発生することを興奮という。興奮が起こると、隣接部位との間に電位差が生じ、電流が流れる。これが刺激となって隣接部位が興奮し、次々と興奮が隣へ伝わっていく。これが伝導の仕組みである。これに対して、シナプスを介して、興奮が他の細胞へ伝わることを伝達という。伝達の場合には、電流ではなく、シナプスで分泌される化学物質によっている。この伝達と伝導によって、興奮が体内に伝わっていく。