生物の個体が時間の経過に伴って生理的機能などがしだいに低下していくことをいう。定義は人により異なり、年をとっていく加齢と同義に使われることもある。老化に伴い、細胞・組織・器官のレベルで、多様な変化が起こる。一般に動物細胞では、老化とともに、色素の沈着、小脂肪球の蓄積、細胞質の減少、核の萎縮などが見られる。また、分子レベルでは、DNAの切断の増加、DNAの修復能の減退、染色体の末端部(テロメア)の減少などが起こる。個体のレベルでは恒常性の維持機能の低下、免疫機能の低下などが生じ、脳・内分泌・免疫のシステムの衰えが老化を招くと考えられている。