一定の地域に生活するすべての個体群の集まりをいう。植物のみをいうときは植物群落、動物のみのときは動物群集という。植物群落は生物群集の中で大きな部分を占め、生物群集は植物群落をもとにして、森林群集、草原群集などと分類されるのがふつうである。生物群集を構成している個体群の関係で最も重要なのは、食う食われるの関係(食物連鎖、food chain)である。光合成を行う緑色植物や化学合成を行う細菌は生産者とよばれ、生物群集に有機物を供給する。動物は植物のつくった有機物を食物とする消費者で、直接植物を食べる草食動物の一次消費者、草食動物を食べる肉食動物の二次消費者、さらに小形の肉食動物を食べる三次消費者に分けられる。多くの細菌・菌類は生産者や消費者の遺体や排出物を分解してふたたび生産者が利用できるようにする分解者である。