歓待と訳す。近代以前の諸社会には異邦人や旅人を、その身分や資格を問わないで、食事を提供し、ときには路銀を渡してねぎらう慣行が長く続いてきた。近代に入ると、異邦人歓待は国際法的意味を持ち始め、外国人の訪問権となる。異邦人は訪問する国で不法な行為をしないかぎり滞在することが許される。それは政治的亡命の権利ともなった。政治的であろうと、経済的であろうと、莫大な数の難民が発生している現在では、身分と資格を問わないで難民を受け入れることをホスピタリティーという。昔の自然発生的慣習はいまや不可欠の国際法的意味を持ち始めているし、それなしには難民を救済する道はない。