1892年(明治25)に京都府綾部の出口なお(1836~1918)を開祖として始まった神道系の創唱宗教(一人の人が啓示を受けて始まった宗教)。教祖は夫の死後、糸ひきやボロ買いなど賃労働で生計を立てていた極貧状態のなかで、突如として神が憑依(ひょうい)し、神による世直しを説いた。
五女すみの婿になった出口王仁三郎(おにさぶろう1871~1948)が参画することによって教団として発展する。戦前には、教祖が「お筆先」(『大本神諭』)で説いた世の建て替え建て直しによる「みろくの世」の実現を目指して、激しく天皇制国家の批判を展開し、不敬罪や治安維持法違反の容疑によって2度の徹底した弾圧を受けた。戦後、愛善苑として再出発し、後に大本と教団名を復し、宗教平和運動を推進した。本部は京都府亀岡市。