第三の新人に続いて登場したのが、戦後派の思想性や政治性、社会性をより強く引き継いだ大江健三郎、開高健、小田実、高橋和巳、柴田翔などの作家たちだった。「人間として」という文芸雑誌の中心メンバーだった小田・柴田・高橋などを「人間として派」と呼ぶこともある。
彼らは戦後派的な戦後民主主義の擁護者として見られており、「『ベトナムに平和を!』市民連合」(ベ平連)の創立メンバー、中核メンバーでもあった。同世代であっても、政治的には彼らと正反対のイデオロギーを持っていると考えられる江藤淳、石原慎太郎も、文学という範囲にとどまらない行動性や社会活動性は、共通するものを持っている。