戦闘や事故などにおける非業の死を目撃、レイプ、殴打の被害、地震や津波などの自然災害の被害、あるいは、いじめやDV(ドメスティックバイオレンス)被害の体験があり、その心的外傷の再現を繰り返すことによって、関連するものを避け他者を信用できなくなり、自分の人生は呪われていて無価値なものと考え、たえず過覚醒の状態にあるなどの症状を呈する精神疾患の一種。さらに2013年アメリカ精神医学会が出版したDSM-5(精神疾患の分類と診断の手引き第5版)では、惨事ストレスの存在が明記され、向こう見ずな自己破壊的行動も加わった。なお、心的外傷は当該場面を再現するメディアを視聴するなどの間接体験をも含むが、司法の場面での過剰診断を防ぐ必要があると推奨されている。不安障害から独立し、心的外傷およびストレス因関連障害群(trauma-and stressor-related disorders)のカテゴリーとなった。