人間の宇宙空間における行動について研究する心理学の1分野のこと。飛行機の発明以来、航空心理学は、心理学の歴史的テーマである。宇宙航空心理学では、無重力空間における心身機能の変化、宇宙空間での作業と疲労、疲労回復の問題、さらに、長期間の宇宙滞在が可能になった現在においては、宇宙飛行士の適性検査や、閉鎖空間での人間関係の維持、ストレス解消法、家族など親しい人との隔離状況における心理的サポートなどが主要テーマとなり、健康心理学の分野へと発展をみせている。長期間のトレーニングと閉鎖空間での活動に耐えるために現代の宇宙飛行士に求められる特徴は、リーダーシップ、協調性、ストレス耐性、異文化に対する受容的態度がある。