自分の意思とは無関係に生じる侵入的な考えのこと。突拍子もない考えや人前で口に出すのがはばかられるような考えが浮かんでくる。侵入思考は一般の人にも広くみられる現象であるが、この侵入思考に悩まされ、罪悪感を持ったり、侵入思考が現実にならないように儀式的な行為を行ったりと、社会生活に制限が起こる場合には、強迫性障害(obsessive compulsive disorder)となる。一方で、状況に関係なく特定の思考を持続的に繰り返してしまう現象のことを反芻(はんすう)という。ネガティブな内容の思考を反芻して考えることは、うつ病(depression)や全般性不安障害(generalized anxiety disorder)の発症、維持、および再発と関連があると考えられている。