奈良市山陵町にある4世紀末~5世紀初めの古墳。奈良盆地北部の佐紀古墳群を構成する全長約275メートルの大型前方後円墳である。江戸時代末に神功皇后陵に比定され、現在、宮内庁が陵墓として管理している。2005年以後、日本考古学協会ほかの学会が五社神古墳などの立ち入り調査を要望してきたが、08年4月22日に許可され、国内の16学会の代表が古墳最下段テラス(墳丘の縁の平らな場所)において立ち入り調査を実施した。このことは将来において陵墓としての管理と文化財としての公開との両立がなされる端緒になるかもしれない。