滋賀県甲賀市信楽町にある古代の宮跡(国指定史跡)。聖武天皇が743年に離宮として造営を始め、745年に都としたが、同年に平城京に戻った。信楽町教育委員会が1997年に紫香楽宮の西の溝から発掘した木簡に「万葉集」に収録した「安積山(あさかやま)の歌」が書かれていることを大阪市立大学の栄原永遠男教授が発見した。万葉集の歌を書いた木簡の発見は初めてであり、紫香楽宮での歌会などで使用したと推定される。この木簡の反対側には「難波津(なにわづ)の歌」があり、「古今和歌集」序ではこの2首を最初に習う歌として紹介している。