名画座とは、旧作映画を上映する映画館のことで、単に旧作を寄せ集めて上映するものから、映画スターや監督、年代などテーマを決めて上映するものなど、形式はさまざまである。東京の名画座では、老舗の池袋新文芸坐、ラピュタ阿佐ヶ谷、シネマヴェーラ渋谷、神保町シアター、銀座シネパトスと、座席数は100前後の映画館が多い。シネコンに作品を取られ上映作品が足りないことから始めた映画館もある。近年は「特集」形式で古い作品を集中上映する名画座が増えている。名画座はフラット興行(興収歩合ではなく、賃貸料を定額で支払う興行のこと)なので当たれば利幅も大きい。観客の男女比は約7対3で、50~60歳が多く熱心なファンもついている。ミニシアター閉館ラッシュなど映画館の経営も厳しいなか、創意工夫しないと生き残れない時代がきている。