オペラを上演する劇場の名称として各地に存在するが、最も有名なのはパリのオペラ座。ナポレオン3世治下、新進の建築家シャルル・ガルニエの設計で起工し、1875年に完成。バロック様式に古典主義様式を合わせた豪華な建築として知られる。劇場の神秘性や工事中の出水のエピソードなどによりガストン・ルルーが1910年小説「オペラ座の怪人」を発表。これをもとに多くの映画・ミュージカルが作られた。89年にバスチーユに新劇場が建てられたので、オペラ・ガルニエ、オペラ・バスチーユと区別するが、ともにオペラ、バレエなどを上演する国立劇場。2007年3月にはガルニエで初の歌舞伎公演が行われ、市川團十郎・市川海老蔵父子が「勧進帳」などを上演した。