阪急東宝グループの創始者、小林一三(1873~1957)によって作られた女性だけでレビューや演劇を上演する劇団。1914年に第1回公演を行い、日本の近代的劇団組織としては最長の歴史を誇る。当初は鉄道の集客が目的であったが、24年に宝塚大劇場、34年に東京宝塚劇場を開場し、観客増によるコストダウン、西洋音楽や電気照明・音響・舞台機構の活用にいち早く取り組み、市民層に親しまれるミュージカルの先駆けとなる。また男役を中心とした独自の演技スタイルや花・月・雪・星・宙(そら)という五つの組(ユニット)に分かれて公演を行いながら、次々とスターが交代していくというシステムなどで根強い人気を得ている。2009年1月からは、大劇場公演を年間10興行に増やし、各組が宝塚と東京に2回ずつ登場している。14年に100周年を迎えた。