幕末に建てられた香川県琴平町の芝居小屋で国の重要文化財にも指定されている金丸座(かねまるざ)を使って行われる本格歌舞伎の上演。正式名称は「四国こんぴら歌舞伎大芝居」。1985年に中村吉右衛門によって始められ、江戸時代の芝居の雰囲気が味わえると人気を集め、以後毎年の恒例となった。2005年にも吉右衛門が自ら台本を執筆した「日向嶋景清」に主演。23回目を迎える07年の4月には、坂田藤十郎を中心とする一座が出演した。金丸座の成功がきっかけとなり、全国で古い劇場の再生が試みられ、熊本県の八千代座、愛媛県の内子座(うちこざ)、秋田県の康楽館、福岡県の嘉穂劇場(かほげきじょう)などが町おこしに重要な役割を果たしている。