東ローマ帝国(395~1453年)の首都コンスタンティノポリスを中心に栄え、イタリア、バルカン、東欧、ロシアにまで影響が及んだ中世キリスト教美術を指す。6世紀、ユスティニアヌス帝時代のハギア・ソフィア大聖堂は、その代表的建造物。9世紀のイコノクラスム(偶像破壊運動)までは、キリストやマリアなどがモザイクで壮麗に表現された。聖像復活後も、三次元的表現は固く禁じられ平面での立体的描写や丸彫彫刻の代わりにイコンと呼ばれる礼拝像が作り続けられた。1453年オスマン・トルコによるコンスタンティノポリス陥落によりビザンティン帝国は滅び、その美術も衰退していった。