アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに、フランスのルーヴル美術館の分館が開設される計画が進んでいる。オイルマネーで潤う同国は、アブダビの対岸にあるサーディヤック島を2018年までに一大リゾート地にする計画を立てた。その高級ホテルなどの立ち並ぶ中にルーヴル美術館の分館を建てることで、西アジア地域のなかの文化都市を目指そうとしている。名前の使用料や作品の貸与、さらに管理にかかる料金など膨大な費用が見込まれている。文化国家を目指すアラブ首長国連邦と、文化遺産を活用させようとするフランス側との思惑が一致したということが言えるが、フランスの美術関係者の一部には、保存の問題などからこの計画を疑問視し、批判の声もあがっている。