東京では、日本橋に三井記念美術館が2005年にオープンし、住友も以前から京都に泉屋博古館(せんおくはくこかん)を運営し、02年には東京の六本木1丁目に泉屋博古館分館をオープンさせたが、旧三大財閥の一つ三菱がついに美術館をオープンさせた。「三菱一号館」はすでに竣工し、09年9月から10年1月まで竣工記念として「一丁倫敦と丸の内スタイル」と称した展覧会を開催。これは、三菱一号館という建物を紹介する展覧会で、丸の内に最初にできたオフィスビルがこの三菱一号館であったこと、1963年に旧三菱一号館が解体されたこと、そして、このたび復元されたことなどが紹介されている。実際の美術館業務は、2010年4月6日から。開館記念展は「マネとモダン・パリ」展で都会と芸術家の関係を提示する展覧会となる。三井記念美術館や泉屋博古館分館がおもに日本美術中心で企画を立てるのに対して、三菱一号館美術館は西欧志向の企画がなされると思われる。