2011年は、「芸術は爆発だ!」というフレーズで知られる、日本を代表する現代作家のひとり、岡本太郎の生誕100年にあたり、東京国立近代美術館など生誕100年を祝う展覧会や彼の出版関係の記念事業が続いている。岡本太郎は、1911年2月26日、父の漫画家岡本一平(1886~1948)と、小説家の母、岡本かの子(1889~1939)の長男として生まれた。18歳で両親の渡欧に同行し、フランスで絵画を学び、当時流行していた前衛芸術に身を投じた。そこで岡本太郎の芸術の基礎になる純粋な抽象とイメージを大切にする超現実主義の両方を考察し、その後の東洋と西洋、古代と現代、都会と田舎などを取り上げることで根源的情熱を生み出していく対極主義を確立していくことになる。戦後、無所属の立場をとりつつ、多くのモニュメントを制作し、理論的にも多くの著作で独自の芸術論を展開した。1996年1月7日急性心不全にて死去。生誕100年記念事業で、岡本太郎の再評価がなされることになろう。