有名建築家のデザインによるブランドショップのこと。初の独立路面店となる青木淳のルイ・ヴィトン名古屋(1999年)が成功して以降、建築とファッションの関係が注目されている。レンゾ・ピアノの銀座メゾンエルメス(2001年)、ヘルツォーク&ド・ムーロンによるプラダ・ブティック青山店(03年)、乾久美子のディオール銀座(04年)などが次々に登場し、表参道や銀座は世界有数のブランド建築のストリートに変貌した。その結果、公共施設ではなく、商業施設が建築界を牽引する未曽有の事態を迎えている。特にファサード(外観)における実験的なデザインを試みている。こうした背景には、2000年に月刊化した「カーサ・ブルータス」などの一般誌が建築家をセレブとして紹介していることも指摘できる。