増沢洵(ますざわまこと 1925~90)の自邸(1952年)をモデルとしたデザイン住宅のシステム。正方形のプラン(3間×3間)、3坪の吹き抜け、切妻屋根、丸柱などの五原則を共有しながら、建築家やデザイナーがアレンジしてさまざまな9坪ハウスを設計する。これは増沢邸をもとにした小泉誠(こいずみまこと 1960~)設計のスミレアオイハウス(99年)を契機に、2005年からコムデザインが始めた企画であり、従来の商品住宅とは違う可能性を展開した。オリジナルは、1950年代の最小限住宅の傑作であり、合理的な計画が重視されたが、50年後にリバイバルされた9坪ハウスは、趣味のライフスタイルに合わせている。