アトリエ・ワン(塚本由晴:1965~/貝島桃代:1969~)らが東京で発見した超機能主義の建築。彼らは、スーパーマーケットの屋上が自動車教習所になっている「スーパーカースクール」などを挙げて、シュールな複合施設を評価し「メイド・イン・トーキョー」と命名した。アトリエ・ワンの「ペット・アーキテクチャーガイド」(2001年)では、階段の幅と変わらない間口の不動産屋など都市のすき間に存在する極小建築を紹介する。新しい世代の建築家はこうした都市のフィールドワークを設計の手掛かりとしている。建築家吉村靖孝(よしむらやすたか 1972~)の著作「超合法建築図鑑」(06年)も、斜線制限など、法規が生み出す特異な建築を観察し、都市の風景を解読した。