フランスのモダニズムの建築家(1887~1965)。近代の建築と都市のデザインに明快な指針を示した。多くの著作を残し、「住宅は住むための機械である」と語ったことで知られる。都市論では、最新の交通システムと高層ビルを導入しつつ、工業化と自然を共存したビジョンを構想した。世界から弟子が集まり、日本人では前川國男(1905~86)や吉阪隆正(よしざかたかまさ 1917~80)らが彼に学んだ。代表作に、横長の窓やピロティなど、近代建築の五原則を提示したサヴォア邸(31年)。日本では上野の国立西洋美術館(56年)を設計。インドのチャンディーガルでは都市計画を実践し、議事堂を含む主要な施設も手がけた。