2007年、ポルトガルのリスボンで開始した新しい国際展。第1回は、アルヴァロ・シザが設計したパビリオンをメイン会場とし、全体テーマの「アーバン・ヴォイド」(都市の空白)をもとに、地元の建築家やザハ・ハディドらのゲスト・アーキテクトのほか、12カ国が参加した。日本セクションは、五十嵐太郎(1967~)がキュレーションを担当し、東京をテーマに若手建築家を中心とし展示を構成した。内容は、彦坂尚嘉(ひこさかなおよし 1946~)と新堀学(しんぼりまなぶ 1964~)による皇居美術館空想、南泰裕(みなみやすひろ 1967~)の水平の摩天楼計画、北川啓介(きたがわけいすけ 1974~)らによるパラサイトアーキてくちゃ、井坂幸恵(いさかさちえ 1965~)と田井幹夫(たいみきお 1968~)による建築家と写真家のコラボレーションである。日本セクションは、サブカルチャー的な展示手法、コンセプト重視の独自のプロジェクト、美術作家の参加によって存在感を示した。