プロジェクトプランナーの真壁智治(まかべともはる 1943~)が提唱する新しいデザインの概念。彼によれば、建築はかつてのようないかめしく、社会に対して闘う存在ではなくなり、2000年ごろからかわいらしく、ほほえみだしたという。また、そうした感覚は現代社会において建築が生き残るためにも重要だという。真壁は、共立女子大学の有志の学生が結成したチームカワイイと、具体的な事例について収集と分析を行い、07年と09年にシンポジウムを開催している。通常、カワイイという言葉は、建築の批評言語では使われないため、雑誌の連載でも大きな反響があった。実際、新しい世代の建築家では、この言葉を使いながら設計を進めるケースも見受けられ、現代建築を読み解くキーワードとして注目されている。