1967年生まれ。現場での経験を重ね、独学で成功した人気のインテリア・デザイナー。無類のシャンパン好きと女優の大地真央と結婚したことでも知られる。装飾やシャンデリアの多用など、一般人にもわかる派手なデザインを特徴とし、そうした傾向はバロック的と呼べるだろう。70年代から80年代にかけて、杉本貴志(1945~)率いるインテリア設計事務所スーパーポテト(SUPER POTATO)、飯島直樹(1949~)らが、表層の装飾ではなく、あえて形式主義的なインテリアを手がけたのに対し、95年ごろに登場した森田や間宮吉彦(1958~)らは逆に感覚的な装飾を前面に押しだした。森田は、額縁やシンメトリーのモチーフを好んで使う。例えば、六本木の「FERIA TOKYO」の3階「CRYSTAL LOUNGE」(2006年)は、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の壁画の前に置かれたソファを額縁で囲む。また、壁、柱、天井が竹におおわれた京福電鉄嵐山駅(2002年)のように、同一要素の執拗な反復も特徴的である。森田は、グラフィックやプロダクトも手がけるが、09年には古典主義を変形させた「覚王山ル・アンジェ教会」のデザインも行った。