本来は寝間着としてのパジャマが、タウンウエアとして提案され始めた。エフォートレスな「脱力系」ファッションの代表的なアイテム。自然体で楽な服装という意味合いからも注目されている。グッチのアレッサンドロ・ミケーレによる2015~16年秋冬のウィメンズ、メンズコレクションが引き金になった。その後16年には、ロサンゼルスで開催されたドルチェ&ガッバーナの「パジャマパーティー」が東京でも開かれ、SNSで話題になり、パジャマ=トレンドを印象付けた。デザインは、寝具としてのパジャマの特徴をそのまま生かし、シルクなどの光沢素材に、開衿襟、袖、胸ポケット、上襟から前身頃にかけてパイピングが施されているのが基本。花柄など、プリント柄のバリエーションやパターンにデイウエアとしての新味が見られる。着こなしでは、コレクション会場近辺などで見られるコレクションそのままの派手な上下揃いは一般には少なく、パジャマシャツ+パンツのスタイリングが主流。メンズでは、インナーにセーター、アウターにコートを合わせるなど、コレクションでも実用的なスタイリングが提案されている。