皮膚の最外層のこと。表皮角化細胞が角化した扁平な角層細胞が15層ほど重なった層で、細胞と細胞との間は角層細胞間脂質で満たされている。角層は平均的には約10~20μm(マイクロメートル、1000分の1mm)の厚さを持つが、部位によっても異なり、頬では比較的薄く、かかとなどでは角層細胞の重なりは約50層に達する。角層細胞と角層細胞間脂質とから構成される角層の構造はしばしばレンガとモルタルにたとえられる。角層は、皮膚最外層で生体内外の境界としての役割があり、特に体内から水分が体外へ逃げるのを防ぐバリアとして機能している。また外界の乾燥した環境でも角層中に水分を保つことができ(角層保湿機能)、角層の柔軟性や表層のなめらかさを維持している。