1本の毛髪は、外側から中心に向かって3つの層からなり、一番外側をキューティクル(毛小皮または毛表皮)、中間部をコルテックス(毛皮質)、中心部をメデュラ(毛髄質)という。キューティクルは、外側の刺激から毛髪内部を守り、コルテックスのたんぱく質や水分が失われないように働くと同時に、髪につやを与えている。根元から毛先に向かってウロコ状(紋理)に重なり合い、1枚の細胞は非常に薄く、通常6~8枚が密着した層をなしている。健康な髪は、紋理が規則的に整った波状をしているが、傷んだ髪は紋理が乱れている。主成分は、イオウ含有量の多いケラチン(硬質たんぱく質)で、色は無色透明。硬い半面、もろくて摩擦に弱いため、無理なブラッシングや乱暴なシャンプーにより傷ついたり、はがれやすくなる(→「枝毛」)。