2007年1月に施行された観光立国推進基本法に基づき策定される施策についての基本方針。同年6月に初めて閣議決定され、「訪日外国人旅行者数を、10年までに1000万人に増やす」「我が国における国際会議の開催件数を11年までに5割以上増やす」「日本人海外旅行者数を10年までに2000万人に増やす」などの目標が設定された。しかし、国際会議の開催件数以外の目標は達成せずに終了。そこで12年度から5カ年を対象期間として、同年3月に改定計画を閣議決定。(1)震災からの復興、(2)国民経済の発展、(3)国際相互理解の増進、(4)国民生活の安定向上、と4つの柱を掲げた。具体的には、(a)16年までに国内旅行消費額30兆円、(b)訪日外国人旅行者数1800万人(20年初までに2500万人)、(c)国際会議開催件数の5割以上増加、(d)国内観光旅行による1人当たりの宿泊数を年間2.5泊とする、などの基本目標を掲げ、達成数値を設定している。今回は、さらに(e)訪日外国人旅行者の満足度向上と、(f)観光地域の旅行者の総合満足度向上を目指す目標が新たに加わり、本計画の策定の方向性として、「観光の裾野の拡大」と同時に「観光の質の向上」を掲げた。他方、国内から海外へのアウトバウンド(→「ツーウェイツーリズム」)では、16年までに2000万人(11年1699万人)とする目標も設定された。