ネズミなどの齧歯(げっし)類が媒介する病気で、ヒトとイヌが問題となる。日本でも古くから存在する人畜共通感染症。ヒトではワイル病が代表的で、秋疫(あきやみ)、七日熱などの地方病として存在している。原因は細菌のレプトスピラ(Leptospira interrogans)で、感染経路は感染ネズミなどの尿や、汚染された土や水などとの接触からである。レプトスピラは多くの血清型に分かれており、症状もそれぞれ異なる。イヌでは出血性黄疸を主症状とするタイプと間質性腎炎のタイプがある。予防として、ネズミの駆除と汚染地域ではワクチン接種および環境の消毒が勧められる。