イヌやネコの口内などにいるPasteurella multocidaが原因菌の人畜共通感染症。咬み傷やかき傷などの外傷の他、動物とのキスなどの濃厚接触による直接感染と、間接的な飛沫(ひまつ)感染がある。パスツレラの口内保有率はネコで100%近く、イヌで14~55%とされている。また、ネコの前足の爪では約25%であるという。全体の約60%は呼吸器症状で軽症から重症までさまざま。咬み傷や掻き傷感染症は約30%を占める。受傷後、約30分から1、2日後に激しい痛みや赤みが出たり、腫れてきたりする。ひどくなると傷の部分が化膿する。発熱はあまりなく、リンパ節が腫れることもない。