学校の校庭を芝生などで緑化すること。文部科学省は、校地はできるだけ緑化されるよう指導している。東京都環境科学研究所などの調査によれば、芝生校庭は、細かく砕いた石灰岩を使ったダスト舗装校庭よりも、夏の晴天日の最高温度は地表面で8.3℃、地上1.5mでも1.6℃低く、不快指数も低下した。さらに校庭の芝生化により児童のけがが減少、校庭に出て遊ぶようになり、環境への関心が高まるなど、心身に好影響が見られるという。文部科学省によると、2007年度までに300m2以上芝生化した学校は延べ366校。東京都では07年から10カ年計画で都内の全小中学校の校庭を芝生化する。ほぼ周年利用する校庭の芝生管理は、サッカー場よりも難しいといわれる。教職員、PTAなど学校関係者ばかりでなく、これを利用する地域住民の協力も必要となる。また、新たに芝生化したり、管理するための経費の捻出も必要となる。静岡県磐田市では、陸上運動場などの芝生のエアレーション(通気)作業時に抜き取られた芝(コア)も利用して、小・中学校校庭の芝生化を進めている。芝の植え付け・手入れには、教職員、児童・生徒ばかりでなく、地域の人たちの協力もあるといわれる。芝生化や学校ビオトープ(→「ビオトープ」)などの屋外教育環境の整備事業には、文部科学省から3分の1の補助がある。東京都は07年から街路樹の倍増、花粉が少ない森づくり、東京湾内の埋め立て地の緑化などとともに、校庭の芝生を育成するために、緑の東京募金を始めた。10年度までの目標額は8億円という。