農業分野でも廃棄物の発生の抑制、回収・再生利用が進んでいる。土に埋めればバクテリアが二酸化炭素と水に分解する生分解性の寒冷紗、育苗鉢、マルチング資材(地表土の飛散・流出の防止や雑草対策、保温保湿などのために地面を覆うネット、シート、砕石、ウッドチップなど)等ができ、製品をリサイクルした農園芸資器材も多様化。古紙や廃プラスチックのほか、おから、もみ殻やおがくずなどを原料とする再生ポットがある。一見プラスチック製品と間違えそうな、竹の繊維からできた化粧鉢も香港から出ている。プラスチックの再利用でできた、つる性植物の誘引や壁面緑化用のカーテンウオール、フェンス用のガーデンネットもある。ガラス瓶は砂状ガラスにし、ガーデニング用のカラー砂として再利用される。一方、農業用の使用済みプラスチックはリサイクルを基本とし、塩化ビニールや廃プラスチックは道路カラーマットやコンクリートの素材として再利用される。今後は、鉢土をリサイクルしたり、消費者自身が太陽熱などによる消毒などを行う、個人レベルの再利用が課題となる。