一般にはバイオテクノロジーによって育成、または増殖された植物をいう。育成では遺伝子組み換え、細胞融合、胚培養などの技術による新植物の創出が目的である。遺伝子組み換え技術により、ウイルス病抵抗性のあるイネ、除草剤耐性があるトウモロコシなどが作出されている。花きでは、パンジーの青い色素を作る遺伝子を組み込んだ青いバラ(blue rose)などがある。バイオ植物の安全性についてJAS法では、一部の遺伝子組み換え食品について、遺伝子組み換え原料を使用している旨の表示を義務づけている。また遺伝子組み換え植物は一般に流通させることができるまでに、法律により最短5年程度の生物多様性影響調査を行う必要がある。増殖では生長点培養など組織培養技術による無病苗の増殖・生産が目的で、洋ラン類や、京都醍醐寺のしだれ桜のような名木や希少植物の保存にも利用されている。