赤道近くの低緯度地帯の高冷地から輸入される花のこと。3大品目は、キク、バラ、カーネーション(→「輸入花」)。主要産地はキク(特にスプレーギク)がマレーシアのキャメロンハイランド。北緯4度で、標高1000m以上。栄養生長期間だけ電照で長日条件にすれば、消灯後は自然日長12~13時間弱、気温は昼間20~25℃、夜間15℃をやや上回る程度で、キク栽培に好適な条件である。一方バラの主要生産地は、インドの北緯約13度にあるバンガロール高原。標高約900m付近に位置し、夜温は高温期が22℃、低温期は15℃を上回るバラ栽培に適した気候である。カーネーションの産地はコロンビア。年平均気温約13℃の年間日照に恵まれた首都ボゴタ(標高約2550m)近郊にあり、栽培条件および道路事情がよく、空港が近いなど輸送条件がよい。ケニアなどほかの新興産地も、年間温度の変動が少なく冷暖房などの施設費がかからない、低湿度で病害が発生しにくい、台風のような甚大な被害をもたらす気象災害が少ない、さらに人件費などの経費も安いなど、安定した花き栽培が出来る条件が整っているため、近年輸出花き産業が増加傾向にある。