池田理代子のマンガ「ベルサイユのばら」にちなんだバラ品種。世界有数のバラ育種会社メイアン社(フランス)が育成した。「ベルサイユのばら」のフランス語版を読んだメイアン社の関係者が感銘を受け、5年ほど前に同社の日本販売代理店の京成バラ園芸を介して池田に「作品に捧げるバラを作りたい」と打診。池田が快諾したため、メイアン社は深い洞察に満ちたこの物語に最大の敬意を表して、作者の協力、監修のもとに品種を育成した。品種特性は、ビロードのような光沢を持ち、鮮やかな輝きに満ちた真紅の大輪で、花の芯が高くそびえ花びらの先がとがる高芯剣弁咲き。枝ぶりは縦方向に伸びながら途中からやや広がる半直立性の四季咲きとなっている。また、うどんこ病や黒点病に強く、丈夫で栽培も容易とされている。日本では、2012年5月に埼玉県所沢市で開催された「第14回国際バラとガーデニングショウ」でデビューし、注目を浴びた。メイアン社はその後も育種を進め、14年3月には白の「オスカル フランソワ」、濃いローズピンクの「王妃アントワネット」、ライトイエローの「アンドレ グランディエ」、ラベンダー紫の「フェルゼン伯爵」、桜ピンクの「ロザリー ラ モリエール」という主要キャラクターの名を冠した5品種をシリーズに加えた。これらは同年5月の「第16回国際バラとガーデニングショウ」でお披露目され、ファンの熱い支持を受けた。