原始的なハチ類で、成虫は基本的に肉食性だが、ミツバチやアシナガバチなどの細腰亜目と違い、毒針を持たず人畜無害である。しかし、幼虫は草食性で、ガーデニングの大害虫となる。一見小さなアオムシやイモムシに見えるが、ガの幼虫では腹足が2~4対程度しかないのに対し、ハバチでは6対以上あることで判別できる。幼虫には、初めは集団で群がり、成長すると散らばって生活する種類と、最初から単独で生活する種類とがあるが、いずれも成熟すると土中に繭をつくり、その中で蛹になり羽化する。バラの大敵といわれる体長約1.5センチのチュウレンジハバチや、ツツジの大害虫として知られる体長約2.5センチのルリチュウレンジの幼虫は、5月ごろから秋にかけて年3~4回発生する。一度にたくさんの数の幼虫が現れ、葉裏に群生し、葉縁から葉を食べつくす姿は異様である。一方、アブラナ科野菜のダイコン、カブ、ハクサイなどを食べる体長約1.5センチほどのカブラハバチは、単独で活動する。いずれも発見したらすぐ、指や箸などを用いて取り除き、処分する。あるいは、オルトラン系などの登録農薬(→「農薬取締法」)を散布すれば比較的容易に駆除できる。