急速に普及するスマートフォンをオーディオビジュアル機器と連携させて、操作を簡便にしたり、多様な視聴スタイルを提案したりする動きが活発になってきた。例としては、HDD(ハードディスクドライブ)を搭載したレコーダーに録りためたテレビ番組やNASに記録した膨大なコンテンツを、手元のスマートフォンの画面で確認しながらタッチ操作でスピーディーに探して再生したり、複雑なAVアンプの操作を視覚的に分かりやすくして扱うような使い方が挙げられる。また、スマートフォンを単にテレビやレコーダーのリモコン代わりに利用することもできる。一方、このような連携を確立するためには、各種の機器をLAN(ローカルエリアネットワーク)で接続できる環境が必要で、特にスマートフォンに対しては無線LANに接続できる環境を整える必要があるなど、普及には課題も残る。レコーダーに録画したデジタル放送など、著作権保護された番組をスマートフォンで視聴したり、転送して持ち出す「スマホ転送」もできるが、条件を満たした端末が必要となるため、今後はDLNA(Digital Living Network Alliance 複数の機器を家庭内LANで相互接続するための標準化を推進する業界団体)ガイドラインに対応したスマートフォン、あるいはアプリケーションソフトが増える見込み。