自賠責を補う形で加入する保険制度で、加入は任意。自賠責で不足する賠償分を補う対人保険をはじめ、他人の物損を賠償する対物賠償保険や、同乗していた人がけがや死亡した際に支払われる搭乗者保険、単独で事故を起こした際に支払われる自損事故保険、当て逃げや無保険車との事故で支払われる無保険車傷害保険、自分の所有車両への修理代が出る車両保険などがある。一般には、これらをセットにして契約することが多い。以前はどの保険会社でも保険料に差はなかったが、現在は保険会社ごとに独自のサービスが数多く登場し、保険料は契約する会社によって差が出るようになってきた。そんな中、多くの保険会社は保険料収入の減少に保険金支払い増加が重なり、採算悪化に歯止めがかからないとして、一斉に保険料の値上げを実施。とくに60歳以上の料金引き上げ率が顕著で、その背景には無事故割引が低く保険料の高い若年ドライバーの減少、無事故割引の高い等級契約者が増えてきたことがある。一方で他の年齢層では値下げになる場合もある。こうした料金体系の見直しは、インターネットを主体にした中堅損保会社の直販型自動車保険ではすでに導入されてきていた。保険料はノンフリート等級(等級により保険料の割増・割引率を定めた表)によって割り引きまたは割り増しされる。一般に1~20等級に分かれ、初めて加入する時は6等級から始める。無事故で過ごせば翌年は等級が1つ上がり、事故を起こすごとに等級が3つ下がる。なお、2012年4月より、7等級以上の等級について、無事故の契約者と事故のあった契約者とで異なる割引率を適用する予定になっている。