1963年に開通した日本初の高速道路「名神高速道路」を皮切りに、高速道路を利用する場合は計算式に基づいた通行料金が徴収されている。現在は、「単価(円/km)×距離(km)+ターミナルチャージ(円)」を基本に計算され、単価は普通車の場合で24.60円/kmが基準となり、大型車はその1.65倍、特大車は2.75倍、軽自動車は0.8倍がかけられる。ターミナルチャージは鉄道で言う「初乗り料金」みたいなもので、インターチェンジや料金所の利用料として車種を問わず一律150円が加算される。なお、消費税はこの合計額に乗ぜられ、50円単位で24捨25入する端数調整される。ただ、この計算式に当てはめると長距離では極めて高額になってしまう。そこで採用されているのが「長距離逓減制」。距離が長くなるにつれて割引が適用される制度で、100km超~200kmの部分が25%、200kmを超える部分が30%がそれぞれ割引されている。ここまでは一般的な通行料金の計算式。しかし、首都圏と近畿圏の「大都市近郊区間」と呼ばれるエリアは用地買収を含む建設コストが割高になってしまっていることから基準単価は約2割アップされる。そのほか、建設費コストの絡みとして関越トンネルの単価は1.65倍され、それ以外にも関門トンネルなど全国計10カ所で単価アップ。一般有料道路、たとえば圏央道(→「3環状」)やアクアライン等では、その道路ごとに管理費などを計算して単価が設定されている。なお、道路公団時代は建設後45年前後で償還されることになっていたが、新規開通があるたびに償還日が繰り下がっていた。それが民営化後は2005年の会社設立から45年後の50年に無料開放することを決定。これにより、21世紀後半には日本の高速道路も料金の不要なフリーウェイ化される時代がやってくる可能性が出てきた。