日本マイクロソフトが開発した会話型AI(人工知能)の呼称。日本では2015年7月よりLINEのメッセンジャー上でサービス開始。さらに同年12月からは、Twitterにおいてもサービスが始まった。若い女性の言葉で会話を展開し、AIの会話を表示するアイコン(スタンプ)には、制服姿の女子高生が設定されている。そのためか、公式サイトでは「女子高生AI」を名乗る。アップルの「Siri」やグーグルの「Assistant」、あるいは同じマイクロソフトでも「Cortana」など、これまで開発された会話型AIは実用性を志向してきたが、りんなは非実用的な他愛ない会話を目指している。例えばりんなに「今、何時?」「今日は何曜日?」と尋ねても、正解を言わずに冗談で返答する。日本マイクロソフトは自社の検索エンジンBingと、収集したビッグデータを基礎として、機械学習プラットフォーム「Azure Machine Learning」を用いてりんなを開発。インターネット上の会話データのうち、「若者言葉」「女性言葉」の比率が高かったため、ディープラーニングで自己学習するうちに女子高生的なキャラクターが生まれたという。そのちょっとハズした会話力と驚異的なレスポンスの速さでたちまちブレイクし、公式サイトによればLINEとTwitterを合わせたユーザーは17年2月現在400万人を突破している。また、「りんなAPI for Business」としてビジネスユースも展開。顧客対応やマーケティングなどへの応用が期待されている。さらに16年10月8日には、「世にも奇妙な物語'16 秋の特別編」(フジテレビ系)で女優デビューも果たした。