大友克洋原作の短編マンガ「SOS大東京探検隊」(1980年)の続編を3Dアニメ化した作品。原作の主人公の子どもたちが東京の地下に降りていき、さまざまな驚きに遭遇するという中編映画である。監督は「スチームボーイ」で演出を担当した高木真司。人物含めてフル3D-CGモデルで全編を構築しているが、人物の動作を機械的に取り込むモーションキャプチャーは使用せず、すべてアニメーターが自分の感性に基づき動きをコントロールしている。米国アカデミー賞アニメ部門でもキャプチャー作品を除外することが決まり、3D-CGアニメ作品はキャプチャーの採用・不採用で二分される傾向にある。フィルムを介さないDLP方式によるフルデジタル上映も行われ、映像イメージのすべてが生成から観客に届くまでフルデジタルという点でも画期的であった。