2011年7月16日に東宝系で劇場公開されたスタジオジブリの長編アニメ。東京オリンピックを翌年に控えた1963年(昭和38)の横浜を舞台に、古い建物「カルチェラタン」の取り壊しに反対する高校生たちの青春を描く。丹羽圭子と協同で脚本を担当した宮崎駿が、かつて休暇を過ごした山小屋で読んだ同題のマンガ(原作:佐山哲郎、作画:高橋千鶴、80年)が原作。ただし、時制と内容は大幅に変更されている。「ゲド戦記」から5年ぶりに宮崎駿の長男・宮崎吾朗が監督を担当し、異母兄弟疑惑に悩む思春期の男女の恋心を初々しく描いて話題になった。キャッチコピーは「上を向いて歩こう。」。興行収入は約44億6000万円とジブリアニメの中では伸び悩んだが、それでも11年の邦画ではベスト1を記録した。