「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督による3年ぶりのオリジナル映画。2012年7月21日から東宝系で劇場公開された。物語のテーマは「子育て」。19歳の女子大生・花が「おおかみおとこ」の「彼」と出逢(であ)い、二人の子ども・雪と雨を出産する。だが「彼」は不慮の事故で死亡し、花は獣の姿に変身してしまう子どもたちをひそかに育てるため、農村へと移住する。13年にも及ぶ長い物語を手際よくまとめた演出力、「母と子」という普遍的な関係に「生命の継承」「人生の選択」という力強いテーマが密接に絡みついた感動作で、興行収入40億円を超す大ヒットとなった。12年12月に第16回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞、13年1月に第67回毎日映画コンクールアニメーション映画賞、13年3月には第36回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞している。