マンガ家になる過程を、巨大部数マンガ誌「週刊少年ジャンプ」編集部を舞台に描いた異色作。「DEATH NOTE(デスノート)」のコンビ大場つぐみ原作、小畑健作画、「週刊少年ジャンプ」(集英社)連載中。中学生の真城最高(サイコー)は、クラスの秀才高木秋人(シュージン)の誘いにより、コンビでマンガ家を目指すことになる。作画担当の真城は、片思いの少女亜豆美保との約束や、亡くなった叔父がマンガ家だったという事情も重なり、意欲的に取り組む。二人は「週刊少年ジャンプ」の新人賞に応募、入選を果たす。そこに待っていたのは、過酷なマンガ家同士の競争、編集者との打ち合わせの毎日だった。天才的な技能を持つ若きマンガ家新妻エイジを意識しつつ、二人は人気マンガ家への道を模索していく。現在の若者にとってマンガ家は、きわめて身近な職業であるらしい。専門学校や大学で、マンガの技法を教えることが普通になっている今日、若者には他の職業同様に親しみがあるのだろう。しかし、プロにまでなるのは厳しい。そうした現実の場面をリアルに描きつつ、同時にこの作品は、「マンガ家になりたいのならジャンプへ」という、PR的な効果もあわせ持っている。