妖怪マンガ「ゲゲゲの鬼太郎」の作者水木しげるの妻武良布枝が、2008年に実業之日本社から上梓した自伝。10年3月からNHK「連続テレビ小説」で同作を原案としたドラマ「ゲゲゲの女房」が放映され、10週にわたって視聴率総合1位になるなど、話題になった。これをきっかけに水木しげるの旧作が多数再刊されたほか、舞台となった東京都調布市や水木しげるの故郷・鳥取県境港市には多くの観光客が詰めかけ、水木の描く妖怪たちの銅像が立ち並ぶ境港の「水木しげるロード」だけでも、350万人を超える来訪者があった。また、8月に東京・銀座の松屋デパートで開催された「水木しげる米寿記念 ゲゲゲ展」も連日満員になるなど、水木ファミリーそのものが一種の社会現象となった。11月には鈴木卓爾監督、宮藤官九郎主演の映画版も公開され、「ゲゲゲの~」は2010年度の流行語大賞も受賞した。